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− 2001/07/19 −
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朝の庭のアガパンサス
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朝の庭のアガパンサス
(2001/07/17 06:10)
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雨上がりの朝、新聞受けから新聞を引き抜いたあと庭巡り。
水滴まみれの花を撮影。
水滴を追って見ていくと、植物によってずいぶんと水滴の付き方に違いがあることに気づいた。
水滴だらけのものもあれば、水滴を全く寄せ付けないものもある。

母親に花の名前を尋ねたら、「アカパンサスやったかな」との返答。
この花のどこがアカ(赤)やねん、と聞いたが要領を得ず。
検索サイトで「アカパンサス」をサーチしても0件。
『山渓ポケット図鑑2 夏の花』(→bk1)に切り替えて、
索引でアカ〜で始まる植物を探す。
正しい名前は、アガパンサスであった。

アガパンサスという名前は、ユリ科のアガパンサス属を指すようだが、
一般には Agapanthus africanus という種を指しているようである。
英名はコモン・アガパンサス。アフリカンリリー(African lily)とも呼ばれる。
学名でも africanus とあるように、アガパンサスはアフリカ南部原産のユリ科多年草植物。

アガパンサスにはムラサキクンシラン(紫君子蘭)という大層な和名もある。
ヒガンバナ科にクンシランという植物があり、
その葉がクンシランに似ていることからこの和名がついたらしい。
葉が似ているだけで、クンシランとムラサキクンシランは全く別筋、他人の空似である。

アガパンサスという名の由来は、ギリシャ語で愛の意味をもつ「アガペー agape」と、
花の意味をもつ「アンサス anthos」との結合語で、「愛らしい花」といった意味。

日本語や英語には「愛」を意味する言葉は一つしかないが、
ギリシャ語には四つの異なる言葉「エロス」「ストルゲ」「フィレオ」「アガペ−」がある。

「エロス」は、男女の愛、体が中心となった愛、自分満足の愛で、
相手の美しさや善に左右される自己中心的な愛。
本能的な愛であり、物扱いの愛でもある。
人間は、ハンバーガーだって愛せる。その愛は、自分勝手なエロスと呼ばれるもの。
「ストルゲ」は親愛、若い愛というような意味で、家族や肉親に働く愛。
猫や羊なんかの社会的動物にも「ストルゲ」はある。
「フィレオ」は「友愛、兄弟愛」とも呼ばれ、友達、同士、故郷、国等の間に存在する精神的な愛。

ここで気になるのは、マクドナルドで売っているフィレオフィッシュバーガー。
平日ず〜っと半額120円の例のやつである。
フィレオフィッシュバーガーのフィレオは、ひょっとして「友愛、兄弟愛」のフィレオなのだろうか。
ざっと調べたところ、この「フィレオ」はフランス語で「(魚の)切り身」を意味するらしい。
切り身も兄弟愛も、言葉的には共通の可能性がありそう。
フィレオフィッシュバーガー、人手を使って魚の小骨を取り除くのが大変だそうで、
その点では、マクドナルド流のフィレオ的愛がこめられているかもしれない。

で、肝心の「アガペー」は何なのかというと、
無条件な愛、神が人間に対して抱く愛の感情を示す言葉なのである。
「アガペ−」という言葉については、4世紀ごろまで論争があったらしく、事情はなかなか複雑。
「エロス」と「アガペ−」が合体して「カリタス」になったりなんかして。
「カリタス」は英語の「チャリティ−」の語源となる言葉である。(参考→キリストの愛)

アガパンサスの花言葉は、「恋の季節」「恋の便り」「恋の訪れ」等々。
が、恋どころではなくて、アガパンサスの名には「神の慈愛」が秘められているのである。
そして、「神の慈愛」などというものは、案外あちこちに転がっているものかもしれない。
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→EXIT
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